引退した推しと、どう折り合いをつけるか
2026.07.09
推しが引退した時のことを、まだ覚えています。
発表を見た瞬間、頭では「まあ、いつかはそうなるよな」と分かっているのに、心のほうが全然追いつかない。しばらく、新しい作品を見る気にもなれませんでした。大げさに聞こえるかもしれませんが、あの感じ、分かる人には分かってもらえると思います。
引退は、こっちの都合を待ってくれない
俳優やアイドルなら、引退してもインタビューが出たり、たまに姿を見られたりする。でもこのジャンルは、多くの場合そうじゃない。ある日を境に、新しい姿がぱたっと出なくなる。
しかもそれが、こっちの心の準備なんて一切待ってくれない。まだ好きなのに、まだこれからだと思っていたのに、向こうの人生の都合で終わる。当たり前のことなんですけど、これがけっこうこたえる。応援する側はいつも、少し置いていかれる立場なんだな、と引退のたびに思い知らされます。
無理に切り替えなくていいと思う
こういう時、「新しい推しを見つけよう」とすぐ言われがちです。それは正しいし、実際そのうちそうなる。でも、なった直後にそれを言われると、私はちょっとしんどかった。
だから、無理に切り替えなくていいと思っています。しばらく引きずってもいい。好きだったんだから、それくらいして当然です。悲しさをちゃんと悲しんでおかないと、なんというか、その人を好きだった事実まで軽くなる気がして。
私はしばらく、その人の作品だけを見返す時間を過ごしました。前に進むためじゃなくて、ただ、まだそこにいてほしかったから。
それでも残るもの
時間が経つと、不思議なもので、寂しさの角が少しずつ取れてきます。忘れるわけじゃない。ただ、痛みが記憶に変わっていく。
その時に効いたのが、自分が残していた記録でした。良かった場面、好きだった表情。当時なんとなく保存していたものを見返すと、その人が確かにいて、自分が確かに好きだった、その事実がそこにちゃんと残っている。新しい姿はもう出なくても、これは消えない。それが、思っていたよりずっと支えになりました。
だから、記録しておいてほしい
推しコマを作ったのは、半分はこの経験のせいだと思います。良い瞬間を保存して残せるサイトにしたのは、いつか誰かが引退した時、手元に何も残っていないあの空虚さを、少しでも減らせたらと思ったから。
今、好きな人がいるなら。無料動画でいいので、良かった瞬間を一枚でも残しておいてください。今日の「良かった」は、案外あっけなく手が届かなくなる。その時になって、残しておいてよかったと思う日が、たぶん来ます。
別れの話をこんなに長く書くつもりはなかったんですが。まあ、そういうことです。好きなうちに、ちゃんと残しておく。